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大木さん

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大木裕之さんのスクリーニングを見にMOCAへ。
いい作品でしたが、
イベントとしてうまくいっているかは微妙でした。
その後、飲み会に無理矢理参加。
焼き肉の後に、二次会で韓国居酒屋へ。
写真はその店の看板。すごくね?

大木さんとは、何度か福岡で会っていて、久しぶりの再会。
僕がいない間に福岡で上映イベントがあったようです。
http://www.ifj-kyushu.org/jp/event/2007/html/regards.html

なんだか酔っぱらいすぎて(僕だけ)、
大木さんにガーッと話してしまって、ちょっと恥ずかしいです。
話の中で札幌の中森さんのことが出てきて、すごく面白かったです。中森さんって、札幌のアートシーンでは有名なおじさんだと思います。頑固オヤジ。僕は大好きです。実家に帰る際には、なるべく足を運ぶようにしています。彼のブログは必見。
http://kakiten.exblog.jp/

んで、大木さんは彼を水戸のマイクロポップに招待してトークをしてもらったらしくて、それってすげーなー、と思ったわけで。こうやってロサンゼルスの超ローカルな居酒屋で札幌で孤独に戦っている中森さんのことを二人で話して盛り上がる、という状況に不思議な心地よさを感じました。

しばらくすると、大木さんはスーッといなくなってしばらく帰ってこず、美術館の人たちがすごく心配そうでした。僕は逆に「いまごろ一人で撮影でもしてるんちゃうかなー」と思って面白かったけど。大木さんの作品は、太陽の光と深夜の独白が素晴らしいと思いませんか?圧倒的に美しい自然と、徹底的に卑近で矮小で孤独な自己がそこにはあります。その部分だけ、現実を越えている。いろいろな人間たちや社会、歴史といったものが、その二つの極の間に挟まれることによって逆にリアリティを獲得しているという構造があるように思います。

んで、結局飲み過ぎて、ホテルの部屋で倒れて、床で寝て、
風邪を引いてしまいました。アホです。
# by madend | 2007-05-17 00:00 | LAでの活動

SOEXとRIGO23

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今回は、サンフランシスコの可能性のハードコアについて、
しっかり書いてみたいと思います。

既にいろいろ書いてきましたが、サンフランシスコには豊かな文化運動、社会運動の伝統があります。ビート、ヒッピー、サイケ、ハッカー、ヒップホップ、スケーター、ゲイ、レズビアン、エコロジー。サマー・オブ・ラヴ、クリティカル・マス、ブラック・パンサー、SF Pride、ラディカル・ソフトウェア。ここでは、文化的なことが政治的なことであり、政治的なことが文化的なことである、という状況を強く感じることが出来ます。

一つ例を出します。
僕はある日、ミッション地区の街角で煙草を吸っていました。そのとき僕は、灰色地に黒い森が書いてある変な長袖Tシャツを着ていました。そうすると、おじさんが話しかけてきました。

おじさん(以下O)
「いい服だな。俺はさー、ロゴが書いてあるTシャツが大嫌いなんだよ。バンドの名前とか、ブランドの名前とか。」

僕(以下B)「そうっすね。僕もあんまそういうのは着ないっすね。似合わないし。」

O「似合う、似合わないはどうでもいいんだよ。ポイントはさー、Tシャツが記号(看板)になっている、ってことなんだよ。例えばさー、エコロジー団体とか、みんなおそろいのメッセージTシャツ着てるだろ。あれってさー、「宣伝」の方法論じゃん。そういう方法でやってる事自体が資本主義的なんだよ。わかるか?」

B「はあ。なんとなくわかります。内容だけではなく、形式とかメディアとかにも意識的になって批判性を持つべきだということですか?」

O「そう、それ。大体あってる。で、おまえはいいTシャツ来てるな、と俺は思ったんだよ。」

B「はあ。。。ありがとうございます。」

O「ところでな、煙草一本もらえるか?」

B「はい。」

O「ありがとな。」

B「いえいえ。」

どう考えても彼は煙草が一本欲しかっただけだと思うんですが、そうするために僕の服を褒めつつ自分の意見を披露し、自分の考えと価値を相手に認識させ、お互いのリスペクトを深めた上で、煙草を「せびる」のではなく「友好のしるしとして受け取る」に転化させるこのコミュニケーション能力に、僕はびびりました。

...書き終わってから思ったけど、あんまいい例じゃなかったな。しょうがないからもう一つ例を出します。ロブ・ニルソンという日本でも若干知られている映画監督がサンフランシスコにいます。
http://www.robnilsson.com/

彼が日本で知られているのは、「Northern Lights」や「Heat and Sunlight」、「WInter Orange」といった作品が映画愛好家の間で認識されているからです。とりわけスタジオ・マラパルテの宮岡秀行氏は彼を良く知り、日本に紹介した一人です(http://www009.upp.so-net.ne.jp/malaparte/)。

ところで、彼はサンフランシスコ市内のテンダーロイン地区で地元住民たちと映画を製作しています。テンダーロイン地区は、僕と梅田くんが最初のプロジェクトをした場所ですが、サンフランシスコでも治安が悪いといわれている地区です(個人的にはそこまでじゃないと思います)。ここの住人たちが俳優、女優、撮影、編集、録音などを担当しながら、10年以上も映画製作は続けられています。それはワークショップであり、カウンセリングであり、技能や職の提供です。彼の「作品制作」と、こういった「社会的実践」の間には、垣根がないというか、必然的な結びつきがあるように僕には思えます。そしてこれはやはり、サンフランシスコ的だと思うのです(ビデオの使用と集団制作との関連から論じることも出来るはずですが、それはマラパルテ発行のSagi Timesに譲ります。みなさん見かけたら買いましょう。)。


さて、本題です。
僕は、社会とアートがいかに結びつきうるのか、について考えることがサンフランシスコに滞在している僕がやるべきことだ、と考えました。ということで、以下に参考ケースを挙げていきます。


いままでずーっと書いてきませんでしたが、Southern Exposureというスペースがあります。ここは、先に進もうとしているアートスペースだと思います。サンフランシスコに来る方で、キュレーターとして活動なさりたい方は、まずここで人に会い、交流することをお勧めします。
http://soex.org/index.html

基本的にプロジェクト・ベースです。ちなみに横にラジオ局があります。National Public Radioにひっかけて、Neighborhood Public Radioっていうんですけど。
http://www.neighborhoodpublicradio.org/
ラジオ放送の他、街中に音を持ち込むプロジェクトもやろうとしています。

「掲示板」欄に書いたNOSOもここでお披露目パーティーをしました。
NOSOはこれ。
http://nosoproject.com/

The Collective Foundationなんかも、ここと結びつきが深いです。
http://www.collectivefoundation.org/


以上は、キュレーター業界(?)の評判もいい、良質なアート・プロジェクトです。社会の中で、コンセプチュアリズムを保持しつつ、プロジェクトを遂行しています。


しかし、僕はこれらのプロジェクトが若干いけてないと思っています。なんつーか、いまいち抜けが悪い。ということで、次回はThe Luggage Storeで開催されているRIGO23の展覧会について書きたいと思います。彼の社会に対するアプローチは上のようなプロジェクトとは違います。この差異が存在していることがサンフランシスコの良さかなーと。RIGOのことを書いて、実はうやむやにしていたWorlds' Fairの完全リポートを書いて、とりあえずサンフランシスコに関しては、なかなか良い情報をみなさんに提供できたのではないかと思います。大体、初めてのアメリカで、若干落ち込んだりしながらも、頑張ったよ、俺。最初の頃にこけちゃいましたけど、最終的には自分で自分を褒めてあげたい!(マラソンネタ2 発!)

6月下旬にはSFに戻ってきてプロジェクトをやるんですが、それについてはまた書きます。明日からLAです。7月になにかプロジェクトをする予定です。なにやろうかな。。。

なんか、独り言パート2みたいになりました。すんません。
# by madend | 2007-05-14 00:00 | 日々の出来事

図書館を作ろう!

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prelinger libraryに行きました。
変な資料がたくさんある図書館。
毎週水曜日のみ開館。完全自腹で運営中なり。
んで、このプレリンガーさんたちはweb上にもアーカイブを構築。
http://www.archive.org/index.php

微妙に使えるような、使えないような。
この半分公的で、半分私的な感じ、
まあまあ公平なようで、ちょっと個人趣味に走っているような感じ、
はイイ!と思いますよ。

僕も、物置に積まれてる本を何とかしたいな〜。
と思ったので、福岡に帰ったらこんな感じで図書館でも作ろうかな。
誰か、場所を提供して下さい!
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# by madend | 2007-05-12 00:00 | 日々の出来事


Asian Cultural Councilのグラントでアメリカに滞在中の遠藤水城によるキュレーター活動の日々。
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